何が俺をこんなに熱くさせる?

キャラクター考察が主食のオタク

『Endless SHOCK』を浴びたら堂本光一さんのファンになった話

帝国劇場の前にはファンがあふれかえっていた。私も列に紛れ大きく掲げられたポスターを撮影する。帝劇に立つ勝利くんを見る!という、長年の願いの一つが叶えられた瞬間だった。
舞台『Endless SHOCK -Eternal-』を観劇した。4/9に配信された『Endless SHOCK』本編から3年後、カンパニーの面々が当時何を思っていたのかを掘り下げるスピンオフ作品。意気揚々とチケットを確保し4月5月と2回見に行く予定だったが、5月はまさかの陽性者が出てしまい休演となってしまった。普段はコンサートにも双眼鏡を持っていかないタイプなのだが、4月に観劇した際にこれは細部まで見なければという使命感に駆られ防振双眼鏡を用意していたのだがそれも水の泡だ。仕方ないからSHOCKの円盤を部屋の端において双眼鏡でのぞいたらびっくりするほどよく見えたので、今年のコンサートにも双眼鏡持っていくか。
さて、前回の記事にて「見た後にどんな気持ちになるか分からない」と率直な気持ちを綴った。勝利くんはアイドルとしてライバル側のキャラではないので、演者として合っているか分からない不安から来た気持ちだったが、今回の本編配信と見逃し配信を何度もこすり『Eternal』を観劇した今ならば、その答えが言える。
ライバルショウリ、めちゃくちゃいい!
うん。ただの杞憂だった。勝利くんのライバルめちゃくちゃに良かった、1から100まで良かった。追いかけても届かない憧れの友人に嫉妬と劣等感を抱えて孤立していくライバル、勝利くんの持つ雰囲気がコウイチと同じ道を歩ける人物だからこそそこにたどり着けないジレンマからくる危うさと幼さ故の未熟さ、その心境がショウリの繊細な表情の変化から滲み出て胸をえぐる。怒りや悲しみや後悔でぐちゃぐちゃの人物像、担当だからとはいえとてもライバルに心を寄せてしまった。
しかしそれでも私は骨の髄までコウイチ派である。コウイチの輝きと愚かさが果てしなく好き。勝利くんが好きな気持ちとコウイチが好きな気持ちの出どころは等しく私の愛する「ヒーロー哲学」にあるのだからそりゃそうだな……などと言っていたら、『Duet 2022年5月号』にて勝利くんがSHOCKについて「覚えているのはどれもコウイチのセリフなんだ。だって、オレはずっとコウイチに自分の気持ちを重ねてきたから。」とか言い出すものだから参った。うすうす知ってはいたが、やはり勝利くんはコウイチ側の人間……
内容はといえば昨年よりも規制が緩和されているからかほぼ本編くらいの内容をやってくれた。配信で繰り返し再生したライバルの新曲「MOVE ON」の群舞もそれに続く「SOLITARY」の冷たく突き放すようなパフォーマンスも一挙手一投足が好きだし「Don’t look Back」のショウリの苦しくて掻き消えそうな歌声に胸を締め付けられ、「Dead or Alive」の美しいライティングとダンスの演出も「夜の海」の厳かで切ない響きも「Higher」の歌詞の対比がライバルとコウイチの差を強く浮き彫りにさせていてどれも選べないほど好きなのだが、何より一番推したいのはやはりコウイチのリボンフライングだ。コウイチが命綱もなく腕の力のみで布を掴み飛ぶ姿は名曲「夢幻」の旋律も相まって命が燃えるさまを思い起こさせる。劇場に残った少しの魂すらも使い切るようなフライングは何度見ても涙が滲む。本当はもう一度見られるはずだったのに…………悔しい…………コロナめ…………
休演になった措置として最後の見逃し配信では演出が変更された「Higher」も少しだけ見られたし勝利くんと光一さんの対談まで聞けて感無量………なわけがない。ライバルショウリがもう見られないのが本当に悲しい。ショウリの繊細な表情の変化をもっともっと見ていたい。『Eternal』とは言わない、配信用に録画してある本編だけでもいいので、どうにか、どうにか円盤化して頂けないだろうか……?お願いします……堂本光一さん……






はい。堂本光一さんのファンになりました。
突然どうした?という感じだが、これはもう仕方のないことなのだ。勝利くんの『SHOCK』期を追いかけていると同時に光一くんの言葉に触れる機会が増えた。インスタグラムの投稿にも目を通し、雑誌の言葉に触れ、TVを拝見したが、光一くんは現実的で塩対応ではあるが仕事に真摯で向上心がある職人気質で、好感度がうなぎ上りだった。特にサンスポの勝利くんとの『王子対談』は、ジャニーさんのそばで目をかけられながら舞台を作ってきた二人の環境の違い、共感できる境遇と性格、同じ道を通ってきた先輩として勝利くんにかける言葉、その全てが素晴らしく、尊敬すべき人だと胸が高鳴った。全人類に読んでほしいのでリンクを貼っておく。
【ヒューマン】堂本光一&佐藤勝利〝王子対談〟前編 『SHOCK』開幕後初インタビュー(1/4ページ) - サンスポ
【ヒューマン】堂本光一&佐藤勝利〝王子対談〟後編 『SHOCK』開幕後初インタビュー(1/3ページ) - サンスポ


そして極めつけは、そうだと思い立って視聴した『RIDE ON TIME』Season2の光一くんの回。


堂本光一という人間について『SHOCK』の出演者たちが語る中で、ふぉ~ゆ~の松崎くんの言葉に思い切り胸を刺された。以下一部抜粋。

2006年から出させてもらったんですけど、
そんときに、光一君に挨拶しても目も合わしてくんない。「おはよう」も返ってこない。
そういう人でしたからね。
今見てくださいよ。こうですよ。
『SHOCK』と共に光一君も変わってるんですよ。
だから僕たちも変われる。変わってる。


………………………………………


…………………………え……………?





先ほどの王子対談にて『SHOCK』黎明期は東山さんをはじめとする先輩方にたくさん支えてもらったが、翌年からは単独主演となり1人で正面に立たなければいけなくなった際、聞きたくない声をたくさん聞いたと光一くんは話していた。


そんな時期に、人見知りだった若い光一くんは後輩に近づかず媚びず、一人で強い孤独を抱えていて………??


そんな、私は、孤独を抱えながら一人で進み続ける、仮面ライダーみたいな人が、好きなんだけれど…………?


しかも彼は時を重ねるごとにそれを乗り越え成長・変化までしている。なんと強い精神か。


この人は、もしや、ヒーローの魂を…………?










気づくと光一くんのソロアルバムを全種聞き込み、ソロコン円盤を買い、KinKiについて勉強をし、KinKiのCDを借り、円盤を買った。25歳の堂本光一さんのソロコンを見て心中を掻き立てられ、若い光一さんが演じるコウイチ、見たいよ……?才能ゆえにたどり着いてしまった境地から、若さゆえに死んだコウイチ、見たいよ……?と気づいたらSHOCKの過去円盤を手に入れていた。インターネットって便利だね。
そんなこんなで堂本光一さんのファンになり、KinKiのオタクに足を突っ込みかけている。かけている、というのはFCにはまだ入会していないからだ。セクゾほどグループごと応援!の気持ちが湧いてないのでそんな生半可な気持ちでいいのか?と厳しい自分が顔を出し叱咤するので入会には至っていない。コンサートも円盤で満足できているので、25周年のお祝いは茶の間としてそっとお祝いする。まあ、結局『SHOCK』を毎年見に行く人生を送りたいので、時間の問題ではあるのだが………